新卒1年目薬剤師の
1日の仕事内容に密着
調剤薬局に採用された新卒薬剤師の仕事内容について、当サイトの監修元であるトーカイ薬局の現役社員さんにインタビュー。仕事のやりがいなどもお聞きしました。
トーカイ薬局の取り組み
引用元:トーカイ薬局https://www.tokai-pharmacy.com/
2024年現在、愛知県と岐阜県に根差して24店舗の薬局を展開しているトーカイ薬局。「人の心の、いちばん近くに」を掲げ、地域の健康を守るための取り組みを続けています。
特に特徴的なのが、地域の健康ステーションとしての取り組み。トーカイ薬局の窓口にて、薬剤師・栄養士による健康相談を実施することで、ただ「薬を貰いに来る」だけの薬局とは異なる地域貢献を果たしています。

- 出身大学
- 名城大学
- 趣味
- 旅行(国内外問わず)、音楽鑑賞
幼少期は体が弱く、薬局に行く機会が多かったという恒川さん。その時に接してくれた薬剤師さんの説明や、自分の体を治してくれる「薬」に興味を持ったことから、自身も薬剤師としての道を歩み始めたそうです。
患者様の健康を長期的に関われる調剤薬局の仕事、とくに在宅医療への関りに対して、やりがいを感じているそうです。そんな恒川さんの1日と、お仕事への想いを伺いました。
調剤薬局の新卒薬剤師のお仕事スケジュール
出勤し制服に着替えたら、開店準備を行います。
来店された患者様から処方箋を受けとり、処方監査・調剤・調剤鑑査を経て、服薬指導をしながら薬をお渡しします
1人の患者様の対応時間は5~20分ほどです。
グループに分かれて休憩を取ります。休憩時間は2時間ほど。誰もいない時間ができてしまわないように、日ごとに担当を割り当てて休憩しています。
午前と同様に来店される患者様の対応をしながら、在宅医療のための調剤を行います。
患者様のご自宅や施設への薬の配達をします。その際に患者様と直接お話しし、健康状態などを確認しています。
基本的に門前の病院が終わる時間に合わせて閉局します。
新卒薬剤師・恒川さんが
調剤薬局のお仕事で大切にしていること
とにかく患者様ファーストで対応をする
――恒川さん「薬を提供するだけでなく、患者様との対話を通じて信頼関係を築くことが非常に重要だと考えています。健康相談の中で万歩計の使用や運動、食事内容の見直しといったアドバイスを行い、患者様がそれを実践した結果、良い変化があったと感謝の言葉をいただけることが何よりの励みです。患者様に「この薬剤師に相談してよかった」と思ってもらえるよう、常に丁寧な対応を心がけています。」
在宅医療を通じて、患者様の長期的な健康管理へ寄与する
――恒川さん「在宅医療を通じて、患者様が長期的に服薬を続ける中で、血圧の安定や症状の軽減といった目に見える健康改善を実感できると嬉しいです。
例えば、生活習慣の改善を提案した際に、患者様が実際に取り組んで成果を上げたことを報告してくれると、薬剤師としての存在意義を深く感じます。こうした健康の維持・向上に直接関われることを大切にし、患者様の「健康パートナー」としての役割を重視しています。」
「薬を渡すだけ」ではない、薬剤師としての役割を
――恒川さん「単に薬を処方する役割に留まらず、患者様の健康全体をサポートすることを意識しています。薬を正しく使うことはもちろん、運動や食生活の改善なども含めた包括的な健康管理を患者様と一緒に考えることで、真の意味での「健康」を提供したいと考えています。薬だけではなく、生活習慣を改善するアプローチを提案することで、患者様がより良い生活を送れるようサポートしています。」
患者様一人ひとりの想いに寄り添う
――恒川さん「患者様一人ひとりの状況に合わせたアプローチを心がけています。同じ症状や病気でも、生活環境や身体状況は異なるため、それぞれのニーズに合わせて対応することが重要だと感じています。その結果として、患者様が健康を取り戻し、日常生活をより快適に送れるようになる姿を見られることは、大きな達成感につながっています。」
新卒薬剤師の恒川さんにインタビュー
あなたのやりがいは?将来像は?
――恒川さん「私の薬剤師してのやりがいは、患者様の健康を支えながら信頼関係を築くことにあります。在宅業務を通じて、患者様の生活習慣改善や服薬管理をサポートし、血圧の安定や症状の軽減といった具体的な健康の向上を実感できることが大きな喜びです。
患者様に運動や食事改善の提案を行い、その成果を共有することで感謝される瞬間は、薬剤師としての達成感を感じる場面でもあります。さらに、薬を提供するだけでなく、患者様の健康全体を考えた包括的なケアに取り組むことで、薬剤師の役割を超えた「健康のパートナー」として信頼を得ることができるのもやりがいの一つです。患者様一人ひとりの生活に寄り添い、健康を支える存在であることに深い意義を感じています。
――恒川さん「薬剤師の仕事の中で大変な点として挙げられるのは、患者様ごとに処方される薬の種類や量の多さ、そしてそれに伴う調剤過誤防止の責任の重さです。特に、複数の持病を抱える患者様の場合、処方される薬が6~7種類に及ぶこともあり、それぞれの薬の用法・用量を慎重に確認しながら正確に調剤する必要があります。この作業には高度な集中力と神経を使うため、日々の業務は非常に緊張感を伴います。
また、患者様の状況に応じた対応を求められるため、細やかな配慮や深い知識も必要です。このような大変さに対し、チームで意見交換を行ったり、適切な対策を共有するなどの取り組みを通じて、ミスを防ぎつつ安心して業務を遂行できる環境を整える努力が求められています。
――恒川さん「調剤薬局で「働きやすい」と感じる点は、チームで連携しながら仕事ができる環境が整っていることです。先輩や同僚、さらには他店舗の薬剤師や看護師、ヘルパーといった他職種の方々とも意見交換や情報共有ができるため、業務上の悩みや不安をすぐに相談できるのが大きな支えとなっています。
特に新卒で経験が浅い時期でも、周囲が改善案やアドバイスを積極的に提供してくれることで、安心して業務に取り組むことができています。また、店舗を超えたサポート体制が整っていることで、個人では解決が難しい課題にもチームとして対応できる点に働きやすさを実感しています。こうした環境が、薬剤師としての成長や患者様への丁寧なケアにつながっています。
――恒川さん「薬剤師として現在力を入れているのは、患者様の健康状態に合わせた適切な薬の選定や服薬指導のための知識を深めることです。在宅業務を中心に、出されている薬についての専門知識をより深く学び、患者様一人ひとりの生活や健康状況に寄り添った対応を行っています。
将来的には、処方された薬の適切な変更提案や選定ができる薬剤師を目指し、患者様のQOL(生活の質)を向上させるための取り組みにチャレンジしたいと考えています。これに向けて、現場での実務経験を重ねるとともに、先輩薬剤師や医療チームからのアドバイスを積極的に取り入れ、知識と実践力の両方を向上させる努力を続けています。患者様の健康に深く貢献できる存在となることを目指しています。
――恒川さん「就活中の薬学部学生の皆さんには、早い段階から自己分析を進め、自分がどの分野(病院、調剤薬局、ドラッグストア)で働きたいかを明確にすることをお勧めします。それぞれの職場の特徴や、自分に合った環境を見極めるために、積極的に店舗見学や説明会に参加して現場を知ることが大切です。
また、自分の強みや興味を深掘りすることで、将来の方向性がより明確になります。迷いや不安があっても、実際に足を運び、現場の雰囲気や働く人たちとの交流を通じて判断することが、納得のいく選択につながります。
恒川さんのお話しからは、薬剤師という職業が患者様の健康を支える重要な役割を担いながらも、高い責任感や専門性を求められる職業であることが伝わってきました。調剤過誤防止のために緊張感を持ちながら業務に取り組む一方で、患者様の健康改善や感謝の言葉が大きなやりがいとなっています。
また、職場ではチーム連携が重視されており、先輩や同僚からのサポートが働きやすさや成長につながっている点も印象的です。将来像として患者様の信頼を得る薬剤師を目指し、知識と実践力を深めていく姿勢が一貫しており、薬剤師としての使命感と熱意が強く感じられます。
「健康ステーション」を展開する
トーカイ薬局の取り組み
引用元:トーカイ薬局公式HPhttps://www.tokai-pharmacy.com/
2024年現在、愛知県と岐阜県に根差して24店舗の薬局を展開しているトーカイ薬局。「人の心の、いちばん近くに」を掲げ、地域の健康を守るための取り組みを続けています。
特に特徴的なのが、地域の健康ステーションとしての取り組み。トーカイ薬局の窓口にて、薬剤師・栄養士による健康相談を実施することで、ただ「薬を貰いに来る」だけの薬局とは異なる地域貢献を果たしています。また、地域の健康を守るためのイベントなども豊富に企画。中には新卒1年目の薬剤師が企画したものもあるとのことです。

